引用元:写真AC
皆さんはメゴチをご存知ですか?お店や食卓であまり見かけない魚なので、詳しく知らない方が多いと思います。メゴチはガンの原因である悪玉コレステロールを減らす不飽和脂肪酸(EPAやDHA)やカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれている魚です。
この記事ではメゴチの生態や魅力、釣り方を紹介しています。メゴチは「チョイ投げ釣り」でとても簡単に釣ることができ、初心者の方でも楽しめます。ぜひ、最後までお読みいただきメゴチに興味を持っていただけたら嬉しいです。
メゴチってどんな魚?生態や特徴
分類:スズキ目コチ科
メゴチの大きさは10㎝〜20㎝です。最大で25㎝程度まで成長します。体型は平べったく、飛び出しそうな目玉や体にある小さなマダラ模様が特徴です。頭から尾にいくにつれて、細くなっており、エラが出っ張っています。
体の表面は粘液で覆われていて、ヌメヌメしています。エラ付近にトゲがあるので触るときは注意が必要です。ゴカイや貝類などを食べて成長します。1〜2年で成熟して寿命は約2~3年です。メゴチは地域によって呼び方が異なり「ガッチョ」や「ネバリゴチ」とも呼ばれています。
メゴチの旬は冬から春です。産卵期が春から秋にかけてなので、栄養を蓄える産卵前が旬の時期になります。メゴチは市場であまり見かけませんが、産地である三重県や静岡県ではスーパーや料理店で見かけることもあります。
メゴチの名前の由来
メゴチの「メ」は、飛び出しそうな「目」に由来しています。メゴチの「ゴチ」はメゴチの見た目が骨っぽいことから「骨(こつ)」となり、骨(こつ)が方言で「こち」になったと言われています。
メゴチを漢字で書くと「女鯒」「目鯒」「眼鯒」です。「鯒」という漢字が含まれています。敵に対峙すると飛び跳ねるように逃げ、その姿がまるで踊っているかのように見えたのが理由だそうです。「牛尾魚」と書く場合もあります。メゴチの尾が牛の尻尾のように見えたからと言われています。
健康にいい!栄養素が豊富
メゴチには豊富な栄養素が含まれています。含まれる栄養素は良質なタンパク質に加え、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンD、ビタミンE、カルシウム、鉄分、不飽和脂肪酸(EPAやDHA)などです。
不飽和脂肪酸(EPAやDHA)は体内で合成できないため、自ら摂取する必要があり、ガンの原因である悪玉コレステロールを減らす働きがあります。ビタミンDは骨を丈夫にするために必要な栄養素です。メゴチ釣りを楽しんで、メゴチを食べて健康にもいいのは嬉しいですね。
メゴチの生息地は?日本では釣れる?
メゴチは、一部の北海道と沖縄県を除いた日本全国に生息しています。朝鮮半島や台湾、浙江省など、世界の一部でもメゴチの生存が確認されています。メゴチは120m以内の浅い海に生息しており、砂地や泥地の柔らかい海底を好みます。
メゴチを日本で釣ることは可能です。堤防や漁港、海岸などでメゴチを釣ることができます。春から秋時期には接岸してきますので、「チョイ投げ釣り」で簡単に釣れます。通年釣れますが、よく釣れる時期は4〜11月です。
岩礁と砂地の境目など、地形変化のある付近でよく釣れる傾向があります。群れで泳いでいるので一匹釣れれば続くことも多いです。砂や泥の柔らかい海底の釣り場か確認してからメゴチ釣りに行きましょう!
メゴチ釣りの方法や仕掛け方法
メゴチのおすすめの釣り方は「チョイ投げ釣り」です。チョイ投げ釣りとは、餌をつけた仕掛けを海に投げて、魚が掛かるのを待つ釣り方です。釣り方が簡単なため初心者の方におすすめです。チョイ投げ釣りの仕掛けや釣り方を詳しく解説します。下記は必要な道具になります。
- 釣り竿 ・・・ 2~3mほどのチョイ投げ釣り用の竿
- リール ・・・ 小型のスピニングリール
- 釣り糸 ・・・ PEライン1〜1.2号
- チョイ投げ釣り用の仕掛け ・・・ 市販のチョイ投げ釣り用の仕掛け
- 餌 ・・・ 青イソメ、岩イソメなど
釣具屋に行き、ご自身の予算内でチョイ投げ釣り用の竿とリールを購入してください。長さが2~3mほどのチョイ投げ竿が扱いやすく便利です。リールは小型のスピニングリールがおすすめです。
釣り糸はPEライン1〜1.2号がいいでしょう。仕掛けは、市販されているチョイ投げ釣り用の仕掛けで大丈夫です。餌は青イソメ、岩イソメなどを使用します。後は、仕掛けを投げてメゴチが掛かるのを待つだけです。
メゴチ釣りのコツは、アタリがきてもすぐに巻き上げず少し放置することです。すぐに仕掛けを巻き上げてしまうと、メゴチが餌に喰いつくことができなくなってしまい、針にかかりません。ゆっくりと海底を探っていくように餌を動かすのがポイントです。
メゴチの味や調理法
メゴチは透明感のある白身魚で、上品で淡白な味わいです。あっさりして、しっかり旨みがあります。水分の多い魚なので白濁しやすく、熱を通すと少し縮むのが特徴です。旬の冬から春は、栄養を蓄えているメゴチが多く、身も厚く弾力もあります。
メゴチには、ガンの原因である悪玉コレステロールを減らす不飽和脂肪酸(EPAやDHAなど)や骨を丈夫にするカルシウムなど、豊富な栄養素が含まれています。おすすめのメゴチ料理を3つ紹介しますので、ぜひ、参考にしてみてください。
料亭でも人気!メゴチの天ぷら
メゴチの天ぷらは、淡白な白身の旨みを感じることができる、おすすめの調理法です。衣はサックと食感で中はホクホクしており、お酒のつまみに最適ですよ。作り方はとても簡単なので、ぜひ、試してみてください!
(約2人前)
- メゴチ (10匹程度)
- 天ぷら粉 大さじ2
- 水 大さじ2
- 揚げ油 適量
- 塩 小さじ1
- ※お好みで※ 一味唐辛子 適量
(作り方)
- メゴチを酢水で洗い流しヌメリを取ります。ヌメリを取り除いた後、水できれいに洗い流します。
- メゴチを捌きます。腹側を上にし肛門部分から斜めに頭を落とし、中骨にそって尾びれ近くまで切り中骨を取ります。その後、メゴチの腹部に切れ目を入れ、内臓やはらわたなどを取り除いてください。
- メゴチを水で洗い、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。
- 天ぷら粉と水を混ぜ合わせ、尾以外の部分にぐぐらせて、約170度の油で揚げます。
- きつね色になるまで揚げ、中までしっかり火が通ったら油を切ります。メゴチをキッチンペーパーにのせ、余分な油を吸い取らせます。
- お皿に盛り付け、一味唐辛子をお好みでかけて完成です。
外はサクサク、中はホクホク!唐揚げ
続いてご紹介するのはメゴチの料理は唐揚げです。カリッとサクサクの衣の中にホクホクの身があり、とても美味しいです。ご飯にもお酒のつまみにも最適です。ぜひ、作ってみてください!
(約2人前)
- メゴチ (10匹)
- 塩 適量
- コショウ 適量
- 片栗粉 適量
(作り方)
- メゴチを酢水で洗い流しヌメリを取ります。ヌメリを取り除いた後、水できれいに洗い流します。
- メゴチを捌きます。腹側を上にし肛門部分から斜めに頭を落とし、中骨にそって尾びれ近くまで切り中骨を取ります。その後、メゴチの腹部に切れ目を入れ、内臓やはらわたなどを取り除いてください。
- メゴチを水で洗い、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。
- メゴチに塩とコショウを全体にかかるように、ふります。
- 次に、片栗粉も全体に満遍なくかかるようにふりかけて、からめます。
- 約180度に熱した油で、きつね色になるまで揚げます。
- 中までしっかり火が通ったら、油を切ります。キッチンペーパーにのせ、余分な油を吸い取らせ、お皿に盛り付けたら完成です。
煮付け
メゴチの煮付けは人気のある調理法です。白身魚なので煮汁が染み込みやすく、煮汁が染み込んだメゴチと白米が合います。メゴチの旨みを感じることができる調理法です。作り方も簡単なので、ぜひ、試してみてください!
(約2人前)
- メゴチ (10匹)
- 日本酒 50cc
- みりん 50cc
- 醬油 大さじ4
- 水 110cc
- 生姜 1片
(作り方)
- メゴチを酢水で洗い流しヌメリを取ります。ヌメリを取り除いた後、水できれいに洗い流します。
- メゴチを捌きます。腹側を上にし肛門部分から斜めに頭を落とし、中骨にそって尾びれ近くまで切り中骨を取ります。その後、メゴチの腹部に切れ目を入れ、内臓やはらわたなどを取り除いてください。
- メゴチを水で洗い、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。
- 生姜を薄くスライスします。
- 鍋に日本酒、みりん、醬油、水を入れて煮立てます。
- 沸騰したら、メゴチと生姜を入れて落とし蓋をします。落とし蓋をして、弱火で10分煮ます。
- メゴチに味が染みたら、お皿に盛り付けて完成です。
まとめ
メゴチの仕掛けや釣り方を紹介してきました。メゴチを狙う場合は「チョイ投げ釣り」がおすすめです。チョイ投げ釣りとは、餌をつけた仕掛けを海に投げて、魚が掛かるのを待つ釣り方です。
釣り方はとても簡単で、釣り初心者の方でも楽しめます。メゴチの旬は冬から春にかけてで、より身が引き締まっていて肉厚で美味しいです。不飽和脂肪酸(EPAやDHA)やカルシウムなどの栄養素もたくさん含まれています。
家族や友達とメゴチ釣りをすると楽しめますよ。ぜひ、この記事を参考にメゴチ釣りを楽しんでみてください!
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