実は高級魚って本当!?ホウボウの生態や釣り方、調理方法を解説!

ホウボウと聞いてもあまり馴染みがない方も多いと思います。

赤い魚体にカラフルな胸ビレが特徴の魚です。派手な見た目に反して実は高級魚として扱われており、昔は上流階級の人々が好んで食べた魚ともいわれています。

近年では、ホウボウを専門に釣る遊漁船があるほど人気が高まっているターゲットです。また、魚食性が強くルアーにも反応がいいのでルアーターゲットとしても人気があります。

そんなホウボウの生態や釣り方、調理方法などを解説していきます。

目次

ホウボウってどんな魚?生態や特徴

分類:スズキ目カサゴ亜目ホウボウ科

ホウボウは体形が円筒形で、頭部は骨板で覆われています。ウロコは小さく、触れるとザラザラとした質感があります。体の上部は灰褐色と赤のまだら模様が広がり、下部は白色です。背ビレと尾ビレには赤色の斑点があります。

ホウボウの最も特徴的な部分は、水平に広がる色鮮やかな胸ビレです。胸ビレの内側は濃いうぐいす色で、鮮やかな青で縁取られています。この美しい胸ビレは、敵を威嚇するために存在していると考えられています。さらに、胸ビレの下部には3本の軟条があり、指のような動きをします。

ホウボウは1年を通して釣れる魚ではありますが、もっとも美味しいとされる時期は12月から2月までの寒い時期で、この時期のホウボウは脂がのっていて旬です。

実は鳴く魚なんです

実はホウボウは鳴き声をあげます。魚なのに鳴き声?と疑問に思いますよね。その答えは鰾(うきぶくろ)にあります。ホウボウの鰾にある「発音筋」と呼ばれる筋肉を使い鰾を振動させることで、音を発生させるのです。

ホウボウは、釣りあげられると鰾を震わせて「グゥグゥ」と鳴きます。この鳴き声が「ホーボー」とも聞こえることから、この名前がついたと言われています。

なかなか魚の鳴き声は聞くことができないと思うので、この鳴き声を聞くためにも是非釣ってみてください!

昔は上流階級しか食べられなかった!?

ホウボウは、タイやヒラメに並ぶ高級魚として知られており、江戸時代には上流階級の人々が「君魚(キミウオ)」と呼んで食べていたと言われています。

その特徴は、淡い桜色の身であり、クセが少なく食べやすいことです。また、プリプリとした引き締まった食感と微かな甘味があります。

脂ののりは少ないですが、その分旨味が豊かで、噛みしめるほどに深い味わいを楽しむことができます。

ホウボウの生息地は?日本では釣れる?

画像引用:写真AC

ホウボウの生息域は北海道南部以南、東シナ海および南シナ海の水深が25m~600mの砂地に生息しています。主に底を泳いでいる魚なので釣るには底を探れる仕掛けが良いでしょう。

一般的にヒラメやカレイなど底物釣りの外道として扱われているが、関東ではホウボウ専門で狙う釣船があるなどメインの釣りものとして定着してきています。

見た目によらず魚食性が強く、最近ではルアーターゲットとしても人気が高まっています。日本でホウボウを釣るには、遊漁船での乗合やレンタルボートなどで沖合に出て釣るのが基本です。

まずは、近くの遊漁船の釣果情報を確認し実績がある船宿で釣るのが良いでしょう。関東の相模湾では、冬になると20mほどの浅場まで来るので釣りやすいポイントとして有名です。

ホウボウ釣りの方法や仕掛け方法

ホウボウは沖合いで釣るのが基本です。したがって遊漁船の乗合やレンタルボートを利用し沖での釣りになります。ホウボウ釣りはエサ釣りとルアー釣り2種類の釣り方があります。

エサ釣りタックル

ホウボウのエサ釣りで使うタックルは、船釣り用のライトなタックルがおすすめです。ロッドは1.8〜2.7メートルで錘負荷20〜60号が扱えれば問題ありません。リールはベイトもしくはスピニングリール。道糸はPE1〜2号で20〜60号の片テンビンに2本バリがスタンダードなタックルです。エサはサバの切り身を使います。

釣り方は、仕掛けを着底させ、竿を上げたり下げたりして誘います。基本底にいる魚なので底から2〜3m辺りまで探るのがよいでしょう。アタリは明確なのでアタリがあったら巻き合わせし取り込みましょう。

ルアー釣りタックル

ルアー釣りで使うタックルは、60g位まで扱える短めのロッドに、スピニングリールがおすすめです。道糸はPE1~2号にメタルジグのシンプルなタックルです。

釣り方は、メタルジグをキャストし着底したら、メタルジグを底付近でダートさせるイメージで動かします。なかなかテクニカルで難しい釣りですが、釣れた時の喜びもその分強いです。

ホウボウの味や調理法

画像引用:写真AC

ホウボウは、スーパーなどでなかなか見かけることがなく、どんな味なのかわからない方も多いと思います。しかし、その見た目からは想像できないほど実は美味しい魚なのです。

この派手な見た目を持つホウボウは淡白でクセのない味わいを持ち、甘味が強いのが特徴です。柔らかな白身は口に入れるとほどよい弾力と共に豊かな旨味が広がります。新鮮なホウボウを使った刺身は、その美味しさを存分に味わうことができるでしょう。

ホウボウは知られていない魚かもしれませんが、一度その美味しさを体験してみる価値があります。新鮮であれば是非お刺身で味わうのがおすすめです。お刺身以外にもホウボウの美味しさを存分に味わえるレシピをご紹介します!

ホウボウのお刺身

ホウボウは白身の魚で、旨みや甘みが豊かで濃厚な味わいが特徴です。食感は程よく柔らかく、しっとりとした口当たりがあります。その美味しさは、高級魚である鯛やふぐにも引けを取らないと言われており、かつては高級料理としても重宝されていました。

調理の手順は以下の通りです。まず、頭から尾に向けて丁寧にウロコを取ります。次に、腹ビレの下側から包丁で切り込みを入れ、胸ビレの下にも同様に切り込みを入れます。頭を切り落とし、腹に切り込みを入れて内臓を取り除きます。最後に、中骨に付着している血合いを歯ブラシで丁寧に取り除きます。おろす際に出たアラや骨からは美味しい出汁がでるので捨てずに活用しましょう。ホウボウで作るあら汁は最高ですよ!

ホウボウの煮付け

形が独特で捌くのが難しいホウボウですが、煮付けにする事で身を余すことなく味わえるのでおすすめです。いい出汁がでるホウボウで作る煮付けは格別に美味しいですよ!

(A)酒 150ml

(A)しょうゆ 大さじ3

(A)砂糖 大さじ2

(A)みりん 大さじ2

ほうぼうは尾から頭にむかって包丁でこすり、うろこをとる。腹に切り込みを入れ、ワタとエラを取り出す。水をはったボウルで水洗いする。腹の中もしっかりぬめりをとる。キッチンペーパーで、外側、腹の中の水気を拭き取る。フライパンに(A)と水150mlを入れて中火にかけ、煮たったらホウボウをいれる。落とし蓋(クッキングシートを丸く切って中心に切り込みを入れたもの)をして沸いている状態で7〜8分煮る。落とし蓋を取り、スプーンで煮汁をにかけながら3分ほど煮て、器に盛って完成です。

ホウボウの唐揚げ

小さなホウボウが釣れたら是非試してほしい調理法の一つです。ホウボウに醤油やショウガ、にんにくで下味をつけ丸ごと揚げた一品です。ホウボウの皮目には旨味がギュッと詰まっているので、下味をつければそのまま美味しく食べられます。また、上げることで丸ごと食べられてしまうのでホウボウを余すところなく楽しめます。

ホウボウは内臓を取り除いて綺麗に洗い水気を拭き、塩コショウを振って袋に入れ、片栗粉を加えて振り混ぜます。160度の油でじっくり揚げ、泡が小さくなったら180度に上げてカラッと揚げたら完成です。揚げたてのホウボウはビールのお供に最高ですよ!

せっかくホウボウが釣れても小さいと捌くのが難しく身もあまりとれません。しかし、丸揚げにすることで全部食べられるので捌くのが苦手という方にもおすすめです。

まとめ

画像引用:写真AC

本記事では、ホウボウの生態や釣り方、調理法について解説しました。ホウボウは赤い魚体にカラフルな胸ヒレが特徴です。日本の北海道南部以南の沿岸で釣ることができる魚で、水深25m〜600mの砂地に生息している魚です。

釣り方はエサ釣りもしくはルアー釣りがおすすめです。底に生息する魚なのでタナを意識することが釣果を伸ばすコツです。

おすすめの調理法は刺身や煮付け、唐揚げです。ホウボウの旬は冬で、この時期のホウボウは旨みたっぷりです。是非、旬のメジナを美味しく調理して味わってみてください!

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「釣りバルーン」は、釣りに関するあらゆる情報に紹介するメディアです。日頃から釣りを愛するライターたちが、釣りの手法やアイテム、釣りスポット、魚の情報を提供していきます。

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