ドジョウについて、あまり馴染みのない方もいるかもしれませんが、実は住んでいる近くの田んぼや用水路に棲んでいます。ドジョウは料亭や居酒屋などで食べられ、カルシウムや鉄などのミネラルが豊富に含まれているため、栄養価が高い魚で有名です。
この記事ではドジョウの知られざる生態や魅力、釣り方を紹介しています。ドジョウの釣り方はとても簡単で、釣り初心者の方でも楽しめます。ぜひ、最後までお読みいただきドジョウに興味を持っていただけたら嬉しいです。
ドジョウってどんな魚?生態や特徴
分類:コイ目ドジョウ科
ドジョウは別名「ドジョウメ」「ドジョッコ」とも呼ばれています。ドジョウの体は細長く、体色は、だいだい色や濃い茶色のドジョウが多いです。夜行性で、泥底や水草の中に潜んでいます。
食性は雑食で、小型の甲殻類や水草を摂食します。夏になると産卵期を迎えて水底の石や草の間に卵を産みます。孵化したドジョウの稚魚はとても小さいですが、成長すると全長15〜25㎝程になります。ドジョウの寿命は2〜3年程度です。視覚よりも嗅覚が発達していると言われています。
ドジョウの旬の時期は秋から冬にかけてです。日本ではドジョウの養殖や漁が行われており、主要産地である大分県や島根県では、ドジョウ料理が地域の特産品として知られています。
ドジョウの驚くべき脱走能力
ドジョウには驚くべき脱走能力があります。水から水への移動する能力が高く、乾いた地面を横断する脱走能力です。水場が限られていたり、食物が不足していたりする場合、ドジョウは水から飛び出して地上を這い跳ね、別の水域へと移動します。
ドジョウの生存本能からくる行動であり、驚異的な適応力を示しています。ドジョウはエラで酸素を摂取するため、長時間水から離れることはできませんが、一時的な移動であれば可能です。この脱走能力は、生息地の環境変化や飢餓状態へ適応するうえで重要といえます。
泥の中に潜むことで乾燥から身を守る
ドジョウは泥底に潜むことで乾燥から身を守る特性があります。乾燥が進むと泥の中に隠れることで、乾燥した空気との接触を避けられ、湿度を保つことが可能です。乾燥による水分の喪失を抑えるだけでなく、外部の高温や紫外線からも保護されます。
泥の中には微生物や有機物も存在し、これらを摂食することで栄養を補給することも可能です。泥で身を守る行動は、ドジョウが生存するうえで大切です。乾期や水場の水位が低下する状況下でも、彼らは泥底に潜って湿度を保ちながら生き延びることができます。
ドジョウの生息地は?日本では釣れる?
ドジョウは日本に分布しており、生息地は主に淡水域です。河川や湖、沼、水田、用水路など静水や緩やかな流れを持つ水域を好みます。日本各地に広く分布していますが、他国では生息域が限定的で、一部のアジアの国で分布が確認されるのみです。
ドジョウは日本では釣ることが可能です。田園地帯や水田、河川、池でよく釣れます。ドジョウ釣りの時期は春(3〜5月)から初夏(6〜7月)です。春になると水温が上昇し、ドジョウの活動が活発化します。
夏を迎えるとドジョウの活動がピークに達します。産卵期でもあり、ドジョウはエサを積極的に追い求めるため、釣れるチャンスが増えます。水温が安定しており、とくに早朝や夕方の涼しい時間帯が釣果が期待できることが多いです。
ドジョウ釣りの方法や仕掛け方法
ドジョウ釣りの方法は、泥底や水草の中に餌を落とし込みドジョウが食いつくのを待つ釣り方です。以下は、ドジョウを釣るために必要な道具です。
- 軽量で短めの釣り竿
- リール
- 釣り糸
- スナップ
- オモリ(0.5〜1グラム程度)
- 市販されている仕掛け(タナゴやフナ用など)
- 餌(パン、米粉、ミミズ、シラサエビなど)
軽量で短めの竿を選びましょう。釣り糸の先端にスナップを結んで、スナップにオモリと仕掛けをつけます。オモリの重さは水流の強さに合わせて調整しますが、一般的に0.5〜1グラム程度です。
次に仕掛けの針に餌をつけます。餌は主にパンや米粉を使用します。小さなボール状に丸めて釣り針に付けます。パンや米粉でドジョウの反応がない場合は、ミミズやシラサエビを使用してみましょう。
餌を付けたら、仕掛けを水面に投げ入れます。ドジョウは警戒心が強いため、仕掛けを静かに水に投げ入れることが大切です。
ドジョウの注意を引くために、餌を泳がせるイメージで動かします。グイッグイッと引っ張られる感覚があれば、ドジョウが餌に食いついた合図です。竿を引き上げてドジョウを釣り上げます。
ドジョウの反応がなければ、ポイントを移動して色々な場所でトライしてみてください。実績のある釣り方なので、ぜひ、試してみてください!
ドジョウの味や調理法
ドジョウには良質なタンパク質、必須脂肪酸、ビタミンが含まれており、栄養素が豊富です。また、カルシウム、リン、カリウム、鉄などのミネラルが豊富に含まれており、骨や歯の形成、神経伝達、血液の酸素運搬などに効果があります。
ドジョウの旬は秋から冬にかけてです。旬のドジョウは身が引き締まり風味が良くなります。初夏の産卵期も脂がのって美味しいです。
ドジョウの身はやわらかく、淡白な味わいなので、どの料理にも馴染みます。おすすめなドジョウの調理法を3つ紹介します。
簡単!カリッとホクホク唐揚げ
ドジョウの定番な料理といえば唐揚げ。外はカリッと中はホクホク食感でとても美味しいです。お酒もすすむこと間違いなしです。とても簡単ですので、ぜひ、試してみてください!
(約2人前)
- ドジョウ 80g
- 日本酒 小さじ2
- 唐揚げ粉(市販)
- 油 適量
(作り方)
- ドジョウを洗い、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。水気をよく拭き取らないと、揚げる際に周りに油が跳ねてしまうので注意です。
- ジップロックなどにドジョウと唐揚げ粉を入れ、上下に振りながら、ドジョウに満遍なく唐揚げ粉をつけます。
- 余分な粉をはたいて、油で2度揚げます。揚げる時間は2回とも1〜2分です。1度目は約160度の油で揚げます。2度目は170度で、カラッと狐色になるまで揚げます。
- お皿に盛り付けて完成です。
心も体も温まるけんちん汁
ドジョウのけんちん汁は島根県の郷土料理です。旬の野菜をふんだんに入れて、健康にも良く、優しい味わいです。心も体もほっこりする料理です。ぜひ、試してみてください!
(約4人前)
- ドジョウ 18匹
- 塩 適量
- みりん 60cc
- しょうがの絞り汁 少々
- 豆腐 1/2丁
- こんにゃく 1個
- 野菜(里芋、人参、ごぼう、大根、ネギなど) お好みの量
- 出汁 600cc
- 醤油 60cc
- 砂糖 大3
- 油 適量
(作り方)
- 豆腐、こんにゃく、野菜は一口大に食べやすいようにカットします。ごぼうはアク抜きを忘れないように注意してください。
- 野菜を油で炒め、馴染んできたら豆腐を入れ、出汁を加えます。
- 野菜に火が通ったら、ドジョウを入れ、調味料(塩、みりん、しょうがの絞り汁、醬油、砂糖)を加え、ひと煮立ちさせます。
- 仕上げに、笹切りした白ねぎや青ねぎを上にのせたら完成です。
ご飯がススム!蒲焼き
最後に紹介するドジョウの調理法は蒲焼きです。いい香りが食欲をそそり、ご飯がススみます。ドジョウの見た目に抵抗のある方でも、気にせずに美味しく食べれる調理法です。ぜひ、試してみてください!
(約2人前)
- ドジョウ 2匹
- しょう油 大さじ2
- みりん 大さじ2
- 砂糖 大さじ2
(作り方)
- ドジョウをよく洗い、背開きで捌きます。
- 次に、ドジョウの頭を切り落とします。
- 串にドジョウを指します。このとき、食べやすいように一口サイズに切っても大丈夫です。
- グリルで焼き色が付くまで焼きます。身が薄いので焦げないように注意しましょう。
- しょう油、みりん、砂糖をフライパンに入れ、熱します。
- 煮立ったら焼いたドジョウに絡めて、お皿に盛り付けたら完成です。
まとめ
ドジョウの生態や魅力、釣り方を紹介してきました。ドジョウ釣りの方法は、泥底や水草の中に餌を落とし込み、ドジョウが食いつくのを待つ釣り方です。釣り方はとても簡単で、釣り初心者の方でも楽しめますよ。
ドジョウの旬は秋から冬にかけてで、より身が引き締まっていて美味しいです。栄養素もたくさん含まれています。ドジョウ釣りは、家族や友達とでも容易に楽しめる釣りです。
ぜひ、この記事を参考にドジョウ釣りを楽しんでみてください!
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