皆さんは「オジサン」という魚をご存知ですか?テレビなどでもたびたび取り上げられ、名前だけ知っているという方は多いかもしれません。逆に、名前すら知らないという方は「オジサン?なにそれ本当に魚の名前?」、「なんだか面白そう」なんていう疑問が出てくることでしょう。
また、名前は知っているという方でも、「なんでそんな名前になったの?」「食べられるの?美味しいの?」なんて思う方もいらっしゃるかもしれませんね。今回はそんな疑問をわかりやすく解決するため、生態、釣り方、調理方法などいろんな角度から「オジサン」について説明していきます!
オジサンってどんな魚?生態や特徴
分類:スズキ目ヒメジ科
こちらが「オジサン」。名前とは裏腹に、とても可愛らしい見た目をしています。体調は20cm~30cmが平均で、大きいものだと40cmになる個体もいるようです。
口元には髭のようなものが生えており、正面から見た時に顔がおじさんに似ていたので「オジサン」という名前になったそうです。名前の由来は意外とそのままなんですね^^;
実は、名前の呼び方は地域によっても違い、鹿児島県では「カタヤス」、沖縄県では「エルカタカシ」なんて呼び方もあるそうです。「オジサン」とはまた違った印象のある名前ですね。
オジサンは沖縄県では一般的に食べられる魚であったり、釣ることもできることから、地域によってはよく馴染みのある魚なんです。普段あまり見たい方からするとイメージしづらいかもしれませんが、身近に感じる方も少なくないんですね。
幼魚の時は模様ははっきりしていませんが、体長3cm〜4cmになるとすでにヒゲが生えています。まだまだ小さくてもヒゲが生えているって、なんだか不思議ですよね。
オジサンのヒゲはなんのためにあるの?
オジサンの名前の由来は、ヒゲが生えていて顔がおじさんに似ているから。体長が小さくてもヒゲが生えている。そんなことを先程お話ししましたが、ではなぜヒゲが生えているのでしょうか。
オジサンは基本的に海底にいて、砂の中にいる甲殻類や軟体動物などを食べています。そのため、砂の中のエサを探す際に口元についているヒゲを使って餌を探しています。
また、泳いでいる際にはヒゲは体の下の部分にしまっています。
オジサンの外見の特徴をもっと詳しく!
横から見ると背中側の方が少し膨らんでいて、お腹側は平らです。色は基本的に赤から紫ですが、育つ環境によっては黄褐色、茶褐色などになることもあります。模様は縦縞で、頭の方から3本は色が薄く、見えにくいですが、尻尾に近い日本は色が濃く見えやすいことが多いです。
目を通る黒い模様もオジサンの特徴的な模様の一つですね。「ヒゲ」「目を通る黒い模様」があったらオジサンの可能性がたかいです。特徴的でとても覚えやすいですね!
オジサンの生息地は?日本では釣れる?
結局オジサンってどこにいるの?と思った方もいらっしゃるかもしれません。オジサンの生息地について触れていきましょう。意外なことに、オジサンが分類されるヒメジ科は全世界に6属分布していて、日本近海では3属22種もの種類のヒメジ科の魚がいます。
その中でもオジサンが分類されるのはウミヒゴイ属で、ウキュウヒメジ、ウミヒゴイ、ホウライヒメジ、オオスジヒメジなど他にもたくさんの種類がいます。日本では西日本の太平洋側でつることもできます。
オジサン釣りの方法や仕掛け方法
地域によっては日本でも釣れるオジサン。そんなオジサンの釣り方をご紹介しますエサ釣り、ルアー釣り、ボートからのメタルジグを使ったジギングなど釣り方はさまざまです。岸からエサの投げ釣りで狙う場合には、1~2号のPEラインにショックリーダーをつけます。
そのさきに15~20号のおもりをつけ、2〜3本の針で10〜13号の針を使います。エサは比較的入手しやすい赤イソメ(石ごかい)を使用するといいでしょう。基本的にそこにいることが多い魚なので一度投げたら底をズル引きしてきましょう。投げてそのまま放置してもいいかもしれません。
岸からルアー釣りをする際は、7ft(フィート)前後の竿に2000番程度のリールをつけ、1〜2号のPEライン、20lb前後のショックリーダーをつけます。ルアーの種類は、フローティングミノー、スプーン、メタルジグ、ワームなどを使いましょう。
難しそうに思われるかもしれませんが、オジサンの釣りは初心者の方でも比較的やりやすい釣りなのでぜひやってみてください!釣れたらよく観察して、この記事に書いてある特徴を実際に自分の目で確かめてみるのも面白いかもしれませんね。
地域によってはオジサンの釣れないところもあるかもしれませんが、似た魚が釣れることもあるようなのでぜひやってみてください!
オジサンの味や調理法
オジサンって名前だと食べることに少し抵抗感があるかもしれませんが、実は高級魚なんて言われたりしていて美味しい魚なんです!味にクセの少なく食べやすい魚です。身は透明感のある白身で、一年を通してあまり味が変わらないので食べやすいですね。
オジサンの捌き方はyoutubeなどにもたくさん載っているので自分で捌きたい!という方は探してみましょう。ここからは料理の具体例をあげていきます。自分でできそうな料理はぜひ作ってみてください!料亭などでも楽しめるそうです。
オジサンの煮付け
クセの少ない白身だと先ほど言いましたが、こういった魚は濃い味付けの煮付けとよくあいます。内臓、エラを出して水洗い、湯通しをしたオジサンを、酒、しょうゆ、砂糖、みりんなどの調味料と一緒にじっくり時間をかけて煮込みます。
魚の匂いが苦手・・・という方は生姜なんかを入れると臭み取りになってちょうどいいですよ^^濃くて甘いタレで作ったオジサンの煮付けはご飯にピッタリ!さらに、日本酒などと一緒にいただけばお酒のおつまみにもなって相性も抜群!
煮付けが好きという方はぜひやってみてください!
オジサンのフライ
煮付けだと味が濃いし食べにくい・・・という方はオジサンのフライがおすすめです。材料もあまり多く使わなくてもできる料理で、お子様にも人気の調理法です。
まず、3枚におろしたオジサンの身をフライにちょうどいいサイズに切って、塩コショウで味付けをします。その後は小麦粉からパン粉まで普段のフライどおり工程を進めていきあげて完成!
皮をとってクセをなるべく無くすもよし、皮を取らずに独特な味わいを楽しむのもありです。お弁当なんかにも入れられるので主婦の方にもおすすめです。
オジサンのムニエル
クセが少なく、白身のオジサンには洋風の味付けであるムニエルも美味しいです。洋風の料理の中でも比較的簡単で時間もあまりかからないのでおすすめです。
フライ同様、3枚におろし、ちょうどいいサイズに切ります。塩コショウで味付けをしたら小麦粉をまぶします。バターを熱したフライパンに小麦粉をまぶしたオジサンを入れて身の表面がカリッとなるまで焼きます。
両面に火が通ったらお皿に盛り付けて完成!タルタルソースをつけて食べるととても美味しいですよ。フライよりもさらに材料が少なくすみ、さらに油の処理もしなくていいのでとてもおすすめです。
まとめ
いかかでしたか?「オジサン」という魚、知っている方も知らなかった方も少しイメージが変わったり、興味が沸きましたか?オジサンの生態から釣り方、調理法までご紹介してきました。
この記事を読んで少しでも興味を持ってくれたら嬉しいです!興味を持たれた方はぜひ海や市場、料亭に足を運んでみてください!名前も見た目も面白い魚の意外な味を堪能していただき、さらに目で、舌でこの魚の特徴を楽しんでください!
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