キンキってどんな魚?特徴や釣り方の方法についてご紹介!

高級魚として知られているキンキはあざやかな赤色の魚体で非常に目立ったみためをしており、釣り人の間でも人気のターゲットとされています。よく比較される金目鯛に勝るとも劣らない食味のよさで、釣りをしない方にも広く知られている有名な魚です。

絶品の味わいと幅広い調理方法で、持ち帰る魚としても非常に喜ばれる魚といっても過言ではないでしょう。今回はキンキの生態や特徴についてご紹介するとともに、釣り方や調理方法などについても詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

目次

キンキってどんな魚?生態や特徴

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分類:カサゴ目カサゴ亜目フカカサゴ科

キンキはそれほど大きい魚ではなく成魚でも35cm程度までのサイズが標準となっています。あざやかな赤色でインパクトがある大きな目が特徴といえるでしょう。体高は低く側扁化しており、細長い魚体となっています。

キンキは北海道での呼び名で、正式な呼び名はキチジと呼ばれていますが、キンキの方が名前としては広く知られています。古くから高級魚としても知られており、産地でもある北海道では郷土料理にも使われている歴史ある魚です。

キンキの旬の時期は11月から4月ごろまでとされていますが、ほぼ一年を通して美味しい魚ととしても有名で高級魚たるゆえんともいえるでしょう。昔は大量に獲れる魚でしたが、現在では漁獲量がへっており、日本でも高値で取引される高級魚となりました。

意外と多いキンキの別名

キンキは別名キチジと呼ばれていますが、これは宮城県が発祥とされており、ほかにも呼び名がいくつかあります。同じ北海道でも南部や青森県、秋田県ではキンキン、北海道東部ではメンメ、岩手県ではメンセン、茨城県ではアカジとも呼ばれています。

また、日本以外でも名称があり、中国語では大翅鮶鮋、アイヌ語ではフレソイといった呼ばれ方もしているなど日本以外にも親しまれていることがわかります。インパクトのある見た目と絶品の味わいは世界でも人気の魚といえるでしょう。

よく似ている金目鯛との違いは?

キンキとよく間違われる魚で金目鯛と呼ばれる魚がいますが、こちらも高級魚でぱっと見た感じでは素人には見分けがつかないほど似ています。ただ、見分け方もあるため、2つのポイントに注目すれば、誰でも簡単に見分けることが可能です。

キンキは淡い赤色で金目鯛はより赤色が際立つ魚体をしている点が見分ける1つ目のポイントとなります。2つ目は目の色が透明なのがキンキで、金色のものが金目鯛となっているため、この2つを見比べれば間違えることはほぼなくなるでしょう。

キンキの生息地は?日本では釣れる?

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キンキは深海魚で200〜1280メートルの大陸棚斜面に生息しており、とくに400〜600メートルの水深で多いです。生息地は日本近海での分布では、三重県より北の太平洋沿岸や北海道オホーツク海側や太平洋側の海に生息しており、日本海にはほぼいません。

海外では朝鮮半島やピーター大帝湾、サハリン南東岸、カムチャッカ半島の南東岸〜ベーリング海などにも分布しています。日本の代表的な産地は北海道や青森県や岩手県、宮城県の三陸などになり、北海道の網走ではブランド化されています。

釣り上げる場合、キンキは船釣りでのみ狙うことが可能で、北海道での乗合船や本州では茨城県の平潟なども釣り人に人気の場所です。オフショアでの釣りとなり、陸から狙うことは難しい魚となっているため、遊漁船などを調べてみるとよいでしょう。

キンキ釣りの方法や仕掛け方法

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キンキは釣り人にも人気のターゲットですが、狙うには専用のロッドやリールなどが必要となってきます。キンキを狙う方法は大きく分けるとエサ釣り、中心海ジギングの2つがあり、初心者でも釣りやすいのはエサ釣りとなります。

キンキのエサ釣りには独自の仕掛けが使われており、一文字テンビンや十文字テンビンといったものを使用します。エサにはサンマやサバの切り身を使い狙うことが可能です。ただ、8本針など仕掛けはやや複雑なため、初心者の方には少々扱いづらいでしょう。

エサ釣りのタックルについてはひとによって違うため、基準になるものが少ないですが、竿は2.5m〜3m未満のものがおすすめです。リールはスピニングでもベイトリールでもかまいませんが、5〜6号のPEラインが600mは巻けるものがよいでしょう。

ルアーフィッシングとなる中心海ジギングでキンキを狙う場合はスロージギングロッドと1500〜2000番クラスのオフショアベイトリールに1.5号のPEライン600mを巻いておく必要があります。リーダーは4〜6号で、ジグは一般的なスローピッチタイプを選びましょう。

エサ釣りにおいてもジギングにおいても、ある程度は底を意識して仕掛けやジグを落としますが、底についたものは口を使わないため、タナ取りが難しい部分はあります。ジグの場合はピッチを調整するなどテクニックも必要になってきます。

キンキの味や調理法

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キンキは上品な白身の魚で、やわらかい肉質はもちろん脂もたっぷりとのった濃厚で上質な甘みのある味わいが特徴です。特に皮と身のあいだは脂の味わいもよく高級魚と呼ばれることも納得のうま味ある魚として人気があります。

調理方法もたくさんあり、刺身や焼き魚でシンプルに味わうもよし、煮付けや鍋でも絶品です。アクアパッツァやポアレといったひと手間かける調理法でもさらに味わいを引き出せるため、いろいろな調理にもマッチするところも魅力といえるでしょう。

キンキの刺身

新鮮なキンキを釣り上げた場合には自分で捌いて鮮度のよい身をそのまま刺身で楽しめることも釣り人の醍醐味といえます。白身ながら濃厚な脂の味わいとうま味を堪能できるため、そのまま刺身でも十分に味わうことができます。

おいしいキンキの刺身を味わいたい場合は釣った際の血抜きや神経締めが必須といって間違いありません。釣り船でしっかりとこの工程を行っておくことで、より鮮度が高く臭みもないキンキの刺身を味わうことができます。

キンキは皮と身の間にもうま味があるため、皮付きで炙り刺身にして食べても絶品といえるでしょう。炙りにすることで皮の香ばしさとほどよい脂の味わいがさらに引き立つため、また違った楽しみ方が味わえます。

キンキの煮付け

キンキは身もやわらかく、脂もしっかりとのった魚のため、煮付けとも相性抜群となっています。キンキは煮付けが一番という方も多く、一度は食べてみたい調理方法といって間違いありません。作り方も簡単なため、ぜひ試してみることをおすすめします。

作り方は昆布でダシをとったものに醤油大さじ3、酒大さじ3、みりん大さじ2、砂糖大さじ2で調合し、弱火でじっくりと煮ていきます。この際、やわらかいキンキの身が煮崩れしないよう注意しながら火加減も調整していきましょう。

途中にアクも出てくるため、丁寧にとっていくことで仕上がりの味わいも段違いとなってくるため、しっかりと行う必要があります。お酒のつまみやごはんのお供にも最高な至極の一品といっても過言ではないでしょう。

キンキの鍋料理

やわらかく上質で甘みのある脂がのったキンキは鍋料理にも非常にマッチする魚です。キンキは味わいも濃厚でうま味が強いためどんな味の鍋にも合いますが、おすすめはシンプルな醤油ベースの鍋が最高です。

作り方は簡単で、鍋にキンキと好きな具材を入れたら、醤油ベースのダシで味付けしていきます。より手軽に済ませたい場合は市販の醤油ベースの鍋汁を入れても十分においしい味となります。キンキ自体の甘みのある脂とうま味もダシに溶けて絶品です。

もちろん、鍋の味を豆乳鍋やキムチ鍋などに変えてみてもキンキのうま味ある身はまた違った味わいで楽しませてくれるでしょう。よりやわらかく味わい深い身は、熱を通すことでより甘みを強くするため、ごはんやお酒とも合います。

まとめ

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キンキは釣る上では初心者の方にとってはやや難易度が高い魚ではあります。その分釣れた時の喜びは大きいものといえるでしょう。しかも味も絶品な高級魚のため、持ち帰っておいしく食べられる楽しみもあります。

旬の時期はもちろん、乗合船などで沖に出ればほぼ一年を通して狙うことも可能な魚のため、自分で釣り上げたキンキを食べたい釣り人の方は積極的に狙ってみてはいかがでしょうか。もしかすると、高級魚のキンキが爆釣することも夢ではないかもしれません。

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