メヌケという魚はご存じでしょうか。
真っ赤な体に飛び出した目玉が特徴的で見た目はまるでモンスター。
高級魚に分類されるためお店ではめったに見かけることはありませんが、食べると脂がのっていてとても美味く刺身にしても食べても煮つけにしてとても美味しくいただくことができます。
また、釣り人にも人気の高いターゲットで関東地方ではメヌケ釣りとして楽しまれています。
そこで今回はメヌケの特徴や釣り方について紹介したいと思いますので是非、参考にしてください。
メヌケってどんな魚?生態や特徴
分類:スズキ目メバル科
大きさ
メヌケは主に海老・イカ・魚などを捕食し体長40cm~60cmまで成長します。
見た目や身体の特徴
メヌケはスズキ目メバル科に属する魚で体が赤く大きく成長する魚であるアカウオ、オオサガ、アコウダイなどの総称をメヌケ呼ばれています。
普段は深海に生息しているため、釣り上げた水圧の差に耐えることができず目や内臓が飛び出してしまいます。
そのため、「目が抜け出る」ように見える姿から「メヌケ」と呼ばれるようになったといわれています。
旬の時期
メヌケの旬は秋から春にかけての季節です。もともと脂がのっているメヌケはこの時期になるとさらに脂がのりとても美味しくなります。
特に真冬の1月~2月にかけての寒い季節に身の脂がのるので狙い目です。
漁獲量も多くなり手に入れやすくなる時期ですのでお寿司屋さんなどで見かける機会が増えるでしょう。
しかし、3月以降になると産卵期に入るため身がやせてしまい味が落ちてしまうので注意が必要です。
高級魚メヌケはいくらで取引されている?
高級魚として知られるメヌケですが気になるのはその取引相場。
どれくらいの値段で取引されているのか気になる方も多いと思いますのでここではメヌケの取引相場について紹介します。
豊洲市場におけるメヌケの過去五年平均相場は1キロあたり2800円~4900円で取引されています。
最も高い時期は2021年3月に1キロ5000円を超える価格で取引されていました。
比較的手に入りやすいブリは1キロあたり500円~1500円で取引されていることから比較するといかに高級魚であるかということがわかるかと思います。
実はメヌケはスーパーでも手に入れることができる
実はスーパーで売られている冷凍の赤魚も「メヌケ」です。
冷凍のメヌケの正体は北大西洋北部に生息する「チヒロアカウオ」や「モトアカウオ」やアラスカ湾に生息する「アラスカメヌケ」などが該当します。
輸入されたメヌケは加工されて出回ることが多く冷凍の切り身や粕漬けなどでアカウオの名前で手ごろな価格で販売されています。
メヌケの生息地は?日本では釣れる?
高級魚として扱われるメヌケはメヌケ釣りとして人気も高く専門の遊漁船で釣ることができます。
日本における生息地は相良湾以北から福島県・宮城県・岩手県北海道沿、岸千島列島などに生息し200m~1000mの深海に生息しています。
海外ではアラスカ湾・アリューシャン列島・ベーリング海・カリフォルニア沿岸に生息しています。
メヌケ釣りの方法や仕掛け方法
メヌケ釣りでは深海を狙うために電動リールが必須となります。
大型の電動リールに10号前後のPEラインを巻き水深300m前後のポイントを狙い針が複数ついた胴付き仕掛けを使用しエサはイカ・サバ・サンマなどを使用します。
釣り方は着底を確認した後にリールを巻き取りラインを垂直にし常に底を取ります。
竿を上下に動かしオモリで底をトントンと叩くことができれば問題ありません。
誘いを入れたりする必要な一切なく常に底をキープするだけの釣りですので初心者にも挑戦しやすい釣りです。
アタリがあっても即合わせは厳禁!深海での釣りは電動リールでも回収に時間がかかるので投入回数に限りがあります。
複数のハリにメヌケが掛かるようにヒットポイントで仕掛けを留めておくことが釣果を伸ばす秘訣。すべての針にメヌケを掛けるイメージを常に持ちアタリを待ち続けたのち竿にズッシリと重みを感じれば巻き上げを開始します。
電動リールで巻き上げる際、初めは必ず中速で巻き上げるようにしましょう。いきなりハイスピードで巻き上げてしまうと針が口から外れてしまったり、ハリスがねじれ切れてしまうことがあります。
水深100mを切るとメヌケの浮袋が膨らみ浮き上がり始めますので軽さを感じるようになります。
メヌキが浮き上がってくればスピードを早めて巻き上げても問題ありません。
メヌキ釣りは1回の投入で複ポイントがはまれば3連4連5連と釣り上げることができ数釣りを楽しむことができるのも特徴ですね。
メヌケの味や調理法
メヌケの身はとても柔らかく淡白で旨味があり食べやすいのが特徴。
火を通しても身が硬くなりにくく様々な調理法で味わうことができます。
刺身
新鮮なメヌケが手に入ったら是非試してほしいのが刺身です。刺身はメヌケの味をそのまま楽しむことができます。
シンプルにわさび醤油で食べるのがおすすめで特に脂ののったメヌケは最高においしくプリプリとした食感を味わうことができます。
また、メヌケは特有の弾力のある皮も特徴で美味しくいただくことができますので、皮をそのまま残し湯引きや炙りにして食べるのもおすすめです。
皮は熱を通すと縮んでしまうため真ん中に1本切れ目を入れておくと綺麗に仕上げることができます。
また、熱を通した後は冷水に入れ必要以上熱を加えないようにするのがポイントです。弾力のあるメヌキの皮は甘味を感じることができ食感も楽しむことができ絶品ですね。
煮つけ
メヌケの定番の調理方法と言えば煮つけです。
メヌケは火を通しても身が硬くなりにくいのが特徴です。下処理もそれほど難しくなくウロコを落として内蔵処理をし水洗いするだけですので慣れていないかたでも比較的簡単に準備をすることができます。
味がしみ込みやすいように飾り包丁を入れておくのもポイントです。
じっくりと煮込み身が自然にほぐれた状態になると完成の合図。淡白な身に味が染みわたり口の中でホロホロととろけるような触感を楽しむことができます。
煮つけは日本酒・みりん・砂糖・長ネギ・ショウガなどを使用し煮込むため、魚の臭みを飛ばすことができますので魚の臭いが苦手の方やお子様でも食べやすい調理方法ですのでとてもおすすめです。
鍋料理
メヌケは火を通しても身が崩れにくいため鍋料理にも最適です。特におすすめはメヌケのアラの出汁でいただく鍋が絶品。
アラは下後しらえが重要ですのでしっかりと熱湯で湯引きしたのちに水道水で余分な汚れを流し落としましょう。
味付けは昆布ベースの出汁と合わせて野菜のうまみと塩を加えただけのメヌケ鍋。メヌケから出る旨味が凝縮された出汁と一緒に煮込んだ野菜もより美味しくいただけます。
メヌケのプルプルとした身と弾力のある背中の身は弾力があり歯ごたえを楽しむことができカシラの頬の身は美味しいの一言に尽きます。
とろとろの目玉まで楽しむことができるため酒飲みには至高の逸品です。
また、鍋の締めと言えば雑炊。余すことなくメヌケ鍋を堪能することができます。
まとめ
今回、メヌケの特徴や釣り方について紹介をさせていただきました。
見た目にインパクトのあるメヌケは淡白で旨味があり食べやすいのが特徴。刺身でそのまま食べてもよし、煮つけや鍋で楽しむのもよし、あら汁でも楽しむことができ身を余すことなく頂くことができます。
また、専用の船宿でメヌケ釣りを楽しむことができ、初心者でも数釣りを楽しむことができるのも特徴です。
一度味わえばその虜になること間違いなし。まだ、メヌケを食べたことがない方は見かけたら是非食べてみてください。
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