あなたは「ホキ」という魚の名前を聞いたことがありますか?今回は、そのあまり聞き馴染みのない魚「ホキ」についてご紹介します。
ホキは、独特の食感と深い旨味が特徴の魚で、日本を含む世界中で人気がある魚です。また、調理のしやすさも魅力で、料理初心者でも手軽に挑戦できます。
この記事では、ホキの生態や釣り方、調理法など、さまざまな角度から詳しく解説します。この記事を読んで、ホキについて深く知り、美味しく調理して頂きましょう。
ホキってどんな魚?生態や特徴
分類:タラ目マクルロヌス科
ホキは、深海に生息する深海魚で、その体長は一般的に60cmから120cmほど、重さは最大7㎏にもなる大きめの魚です。
体の形は細長くスリムで、頭部が大きく、尾の方にいくにつれて細くなった形状をしています。体色は、光沢を持つ褐色や灰色の黒っぽい色をしています。
体表の鱗は小さくて目立たず、小さな黒い斑点が全身に散りばめられています。
また、ホキの最大の特徴は、大きな口と鋭い歯を持っていることです。この歯は、ホキが獲物を捕らえるために使われます。
さらに、ホキの目は大きく、透き通った青い色をしているため、深海での生活に適した特徴を備えています。ホキは、プランクトンとして生まれ、沿岸の浅い海域で1年ほど過ごした後、深海に移動して3年ほどで成魚になります。
ホキの学名と名称の由来
ホキの学名はMacruronus novaezelandiaeで、「ニュージーランドの大きな尾」を意味します。
以前は、タラ目メルルーサ科に分類されていましたが、メルルーサ科とはかけ離れた種類であるとされ、近年独立したタラ目マクルロヌス科に分類されることになりました。
また、ホキ(hoki)という名称は、ニュージーランドの先住民族マオリの言語、マオリ語です。日本でも、そのまま「ホキ」という名称で呼ばれています。
ホキは全世界で食べられているの?
ホキは、漁獲高の多いニュージーランドやオーストラリアで広く食べられており、日本を含む世界中の多くの国に輸出されています。
日本では、主に魚のすり身の天ぷらなどの練り製品や魚肉ソーセージの材料として使われます。ただし、タラやカレイなどのほかの白身魚に比べると、あまりポピュラーではありません。
一方、アメリカをはじめとした他の国々では、冷凍フィレとして販売され、フィッシュ&チップス、フィッシュバーガーなどのファストフードに使われることが多いようです。
ホキの生息地は?日本では釣れる?
ホキは、ニュージーランド周辺や南オーストラリアの海域に生息しています。
もう少し具体的にいうと、ニュージーランドでは、南島の西海岸、スチュアート島、チャタム諸島周辺の海域、オーストラリアでは、南部のオーストラリア海域、タスマン海、南氷洋の海域に生息しています。
そして、その海域の深さ200m〜1000mあたりの海底近くの深海で、主に小魚や甲殻類を食べて生きています。
世界中で食用にされているホキは、ニュージーランドやオーストラリアの漁業にとって、非常に重要な商業種です。海洋管理協議会の認証を受け、持続可能な漁業として、乱獲により絶滅しないように対策がとられています。
残念ながら、日本の水域にホキは生息していないため、日本では釣ることができません。
ホキ釣りの方法や仕掛け方法
そういうことで、日本ではホキ釣りを楽しむことはできません。でも、何かの機会で、ニュージーランドやオーストラリアに行くことがあった場合、ホキ釣りを楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
ホキ釣りの方法や仕掛けについて、簡単に紹介しておきます。
ポイント
ホキは、ニュージーランド周辺や南オーストラリア海域の海域に生息しています。特に、海底の深さが200〜1000メートルで、水温が約8〜12℃の場所を探します。
水深が深いため、陸からでは厳しいかもしれません。船釣りをおすすめします。
釣れる時期
ニュージーランドでは、一年中釣ることができますが、最適な釣りの時期は4月から8月の間です。南半球ですので、比較的寒い頃ですね。
この時期には、ホキの活性が高まり、釣りやすくなります。
餌
ホキは、底生魚のため、底に沈む餌を使います。小魚やイカの切り身のほか、エビやカニなどの甲殻類でよく釣れます。
また、ルアーでも釣ることができます。
タックル
ホキは、最大7㎏にもなるので、強靭ななロッドとリール、そして太いラインが必要です。
餌やルアーを深い海底まで沈めるために、重いシンカーも必要になります。
釣り方
餌やルアーを一旦、ボトムまで沈め、着底したら、上下に動かしてホキの興味を誘います。
食いつきを感じたら、しっかりと合わせてかけ、リールを巻いて釣り上げます。
持ち帰り制限
ホキのサイズや数、総重量の持ち帰り制限については、地元の漁業規制を確認してください。
一部の地域では、制限がある場合があります。
安全性
釣りに出かける前に、常に天候と海の状況に注意してください。救命胴衣や無線機など、必要なすべての安全装備を備えていることを確認してください。
魚の個体群と環境を保護するために、常に持続可能な漁業の実践と地元の漁業規制に従うことを忘れないでください。
ホキの味や調理法
ホキは、のり弁やフィッシュバーガーの白身魚フライとして、お弁当屋やファストフード店で使われています。
また、一般的なスーパーでも、取り扱っています。
白身魚のフライのほかにも、すり身の天ぷらや魚肉ソーセージなどの加工品として販売されているものが多いようです。しかし、たまに切り身や、なかには「デコラ」という名称で、丸魚のまま販売されているのを目にすることもあります。
ホキは、タラに似た白身魚で、肉質が柔らかく、繊細な味わいがあるので、今度見かけたら、一度自分で調理することに挑戦してみませんか?
下ごしらえにこだわろう
丸魚が手に入ったら、下ごしらえにこだわりましょう。
まず、鱗を取り除き、内臓を取り出します。ホキの鱗は小さくて細かいので、比較的簡単にとることができます。
次に、水で洗い流し、塩水や酢水に漬け込みます。漬け込むことで、余分な臭みや苦味を取り除くことができます。
この下ごしらえは、ホキ本来の味わいを引き出すためにとても大事な工程ですので、必ずやるようにしましょう。
控えめな調味料がおすすめ
ホキは脂が少ないため、調味料を加えることで味が引き立ちます。
塩やこしょうはもちろん、ニンニクや唐辛子などのスパイスやハーブを使って、アレンジしても美味しくいただけます。ただし、味付けが濃すぎると、ホキ本来の繊細な味わいが失われてしまうので、控えめに調整するようにしましょう。
ホキはその繊細な味わいが魅力ですので、できればシンプルな調味料で味付けするのがおすすめです。
どんな調理法でも美味しい
ホキは、風味にクセがなく、加熱しても身が縮まないことから、焼き、揚げ、蒸し、煮るなど、いろいろな調理法で美味しくいただけます。
以下、それぞれの調理法について詳しく解説します。
焼き
ホキを焼く場合は、オーブンで焼くのがおすすめです。まず、下ごしらえをし、オリーブオイル、塩、こしょうなどで味付けをします。
その後、オーブンで15〜20分ほど焼き、レモンなどで味を引き締めます。
焼きあがったホキは、外はカリッと中はジューシーで、繊細な味わいを楽しめます。
揚げ
ホキを揚げる場合は、衣をつけて揚げるのがおすすめです。
衣には、片栗粉や小麦粉、パン粉を混ぜたものを使用すると、カリッとした食感が楽しめます。
また、香味野菜を加えたタルタルソースや、レモンを添えて食べると、さっぱりとした味わいになります。
蒸し
ホキを蒸す場合は、魚焼きグリルで蒸すのがおすすめです。下ごしらえをし、塩やこしょうで味付けしたホキを、アルミホイルに包み、魚焼きグリルで10〜15分ほど蒸します。
蒸し上がったホキは、肉質が柔らかく、優しい味わいが楽しめます。
煮る
ホキを煮る場合は、鍋やフライパンを使用して、トマトやワインなどのソースで煮るのがおすすめです。
下ごしらえをし、塩やこしょうで味付けしたホキを、ソースと一緒に煮込んで、味をなじませます。煮上がったホキは、ソースの風味がしっかりと染み込んでおり、繊細な味わいを楽しめます。
いかがでしたでしょうか。ホキは、繊細な味わいが特徴の魚であり、様々な調理法に対応できる優れた食材です。調味料や調理法を工夫して、美味しく仕上げましょう。
また、下ごしらえにもこだわることで、ホキ本来の味わいを引き出すことができます。
ぜひ、ホキを使った料理に挑戦して、繊細な味わいを楽しんでみてください。
まとめ
今回は、タラ目マクルロヌス科の「ホキ」について紹介しました。
ホキは、ニュージーランド周辺や南オーストラリアの海域に生息する深海魚で、成魚は体長60cmから120cmほどの魚です。スリムで光沢のある黒っぽい色をしていて、大きな口と鋭い歯が特徴的です。
残念ながら、日本近海には生息していないので、日本ではホキ釣りを楽しむことができません。よって、ニュージーランドやオーストラリアでの、ホキの釣り方について紹介しました。
ホキは、深さ200m〜1000mの深海にいるので、船から狙うのがおすすめです。
また、最大7㎏にもなるので、強いタックルと太いラインが必要です。
最後に、ホキの調理法についても詳しく解説しました。
ホキは、風味にクセがなく、加熱しても身が縮まないことから、焼き、揚げ、蒸し、煮るなど、いろいろな調理法で美味しくいただけます。
お近くのスーパーなどで見かけることがあったら、ぜひ手に入れて、美味しいホキ料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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