冬に良くとれているイメージが強いワカサギ。よく凍った湖の上に穴をあけて釣りをしているのを見るのではないでしょうか。
釣り初心者でも比較的簡単に釣ることができるワカサギですが、そもそもワカサギってどんな魚なんでしょうか。
この記事では、ワカサギの生態や特徴、ちょっとした豆知識から釣り方、おいしい調理方法まで詳しく解説しています。
ワカサギのことを詳しく知りたい人は、ぜひ最後まで見ていってくださいね。
ワカサギってどんな魚?生態や特徴
分類:サケ目キュウリウオ科
ワカサギは本来、河川の下流域や汽水域に生息していましたが、淡水域でも生きられるために日本各地の湖沼、ダム湖などに移植されています。
ワカサギの主な産地は北海道や茨城県、滋賀県などで、調理も簡単で非常においしいとに気がある魚で有名です。
また、各地でたくさんの名産品を生み出しており、つくだ煮や煮干しなどが作られています。食用としてだけではなく、観光資源といても重要。山上湖の表情の釣りは多くの釣り人を呼び込み、観光客を集めるのに一役買っています。
市場で出回るワカサギの値段はやや高めの設定になっており、夏を除いて入荷量は少なくありません。ワカサギと似た魚の「チカ」と混同されることが多いですが、近年ではしっかりと箱に明示されていることが多いです。
ワカサギとチカの見分け方
ワカサギとよく似た「チカ」という魚が存在します。一見して見分けるのが困難と言われていますが、チカよりもワカサギの方が市場価値が高いので間違えないようにしたいところです。
ワカサギとチカの見分け方は、以下のとおりです。
【ワカサギ】
- ワカサギの尾びれの前方端は背びれの端よりも前にある
- ワカサギは海から汽水域、淡水でも生きていける
【チカ】
- チカは尾びれの前方端が後方にある
- チカは淡水域には侵入できない純海産種
チカは淡水域では生きることのできない「純海産種」であるため、汽水域や淡水域で獲れるものはワカサギだけになります。
ワカサギの名前の由来
ワカサギの名前の由来は3つあります。
1つ目の由来は、ワカサギは「幼い(ワカ)」「小魚(サギ)」という意味で「鰙」と呼ばれと言われています。
2つ目の由来は、江戸時代に霞ヶ浦北部の藩主が徳川家斉へ年賀に参上するときにワカサギの串焼きを献上したことから、御公儀の魚という由来で「公魚(ワカサギ)」と呼ばれたと言われています。
3つ目の由来は、「若(ワカ)」「鷲(白い)」で「若鷺(ワカサギ)」との由来があります。
また、他にもサギが捕食していた魚がワカサギであったことに由来する説もあるので、さまざまな由来がある魚でもあります。
ワカサギの生息地は?日本では釣れる?
ワカサギの主な生息地は以下のとおりです。
- 北海道
- 青森県
- 茨城県
- 秋田県
- 滋賀県
昔は島根県より北部の日本海と、茨城県より北部の太平洋に生息していましたが、現在では全国各地に放流が行われたのでさまざまな場所に生息しています。
また、ワカサギはサケと同様、河川を下り海で成長し産卵のために河川に戻る「両側回遊型」と、河川にとどまり一生終える「陸封型」が存在します。
日本以外では、ロシアやアメリカなどにも生息しており、多少汚れた水質や幅広い水温に対応することができる魚です。
ワカサギは日本で釣ることができます。
釣りが初心者の方でも、比較的簡単に釣ることができますし、回遊してくるタイミングがあった時は100匹以上も釣れることも珍しくはありません。
ワカサギ釣りの方法や仕掛け方法
ワカサギの釣り方には4つの方法があります。
- 一本釣り
- サビキ釣り
- 氷上の穴釣り
- ドーム船での釣り
釣りが初心者の方でも比較的簡単に数釣りを楽しむことができるワカサギ釣りですが、回遊魚であるワカサギがいる深さなどを探ることが重要です。
ワカサギは大きいものでも15cm程度なので、できることなら数を多く釣りたいものですよね。ワカサギの数釣りを楽しみたいのであれば「サビキ釣り」が一般的です。
サビキ釣りでは、数十センチの短い竿を使うこともあれば、遠投用の投げ竿や延べ竿を使うこともあります。エサには「アカムシ」や「サシムシ」を使用し、一本釣りでも同様のエサを使います。
凍った湖面にドリルで穴をあけてサビキ仕掛けでワカサギを釣るイメージをする人も多いことでしょう。
テントを立てて、暖をとりながら釣る人も少なくありません。しかし、氷上での穴釣りは非常に寒いので忍耐力が必要。寒い場所で釣りをしたくない人には、ドーム船での釣りがおすすめです。
ワカサギ釣り専用の船であるドーム船は、船底に穴が開いており、船の中からワカサギ釣りを楽しむことができるようになっています。
船内は暖かくなっており、寒くて厳しい環境下で釣りをしなくてもいいので、子どもと一緒でも安心して釣りを楽しむことができるでしょう。
ワカサギの味や調理法
ワカサギは小型の魚で、骨が柔らかく、子どもでも安心して食べさせることができる比較的簡単に調理できる魚です。
サッと水洗いして水気をとれば下ごしらえが完了してしまうのですぐに調理に取り掛かることができます。
しかし、淡水域でとれたワカサギは独特な臭みがあるので、ニオイをとるために腹に包丁を入れ、内臓を押し出す必要があります。
また、内臓を出してもなお、臭みがひどい場合は、日本酒に30~60分程度漬けることで臭みを取り除くことができます。
ワカサギのフライ
用意するものは以下のとおりです。
- ワカサギ
- 塩コショウ
- 小麦粉
- 塩
- レモン
- 油
【作り方】
- ワカサギをサッと水洗いし、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を取り除く(※臭みがひどい場合は、内臓を出す、日本酒に30~60分程度漬けこむ)
- 軽く塩コショウをし、小麦粉をまぶす
- 油を170~180度に予熱する
- ワカサギを揚げ、熱いうちに軽く塩を振る
- 余分な油を取り除くため、レースペーパーなどを敷いた器に盛り付け、レモンを添える
ワカサギの調理方法としてはもっとも人気が高く、簡単に調理することができます。
味付けは塩味で、お好みでレモンを絞ることでビールやワインとの相性がよく、骨ごと食べることができるので食べ応えも十分です。
ワカサギを食べたことがない人は、まずワカサギのフライからぜひ食べてみてくださいね。
ワカサギの天ぷら
用意するものは以下のとおりです。
- ワカサギ
- しいたけ
- かぼちゃ
- シシトウ
- 小麦粉
- 片栗粉
- 卵
- 冷水
- 油
作り方
- かぼちゃは種とワタを取り、8~12切れに切る
- しいたけは石づきを切り落す
- シシトウは挙げた時に弾けないように切り込みを入れる
- ワカサギをサッと水洗いし、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を取り除く(※臭みがひどい場合は、内臓を出す、日本酒に30~60分程度漬けこむ)
- 油は170~180度に予熱しておく
- 小麦粉をワカサギ、かぼちゃ、しいたけ、シシトウに軽くまぶす
- ボウルに卵を入れ、冷水を混ぜ合わせ、小麦粉、片栗粉を加えて粉が少し残る程度に混ぜ合わせる
- ワカサギを「7」に通し、予熱した油に入れて、サックリ揚がったら余分な油を切る
- かぼちゃ、しいたけ、シシトウもワカサギ同様に揚げる
ワカサギのフライ同様、ワカサギ料理の王道と呼ばれるのがワカサギの天ぷら。
天ぷらの衣は冷水を使い、サッと混ぜてグルテンが出ないように気を付けることで、カラッと揚がっておいしい天ぷらになります。
また、一度にたくさんの食材を入れると油の温度が下がってしまうので注意が必要です。
ワカサギのさっぱり南蛮漬け
用意するものは以下のとおりです。
- ワカサギ
- 塩コショウ
- 小麦粉
- タマネギ
- ニンジン
- ダイコン
- かいわれ菜
- だし汁
- みりん
- 砂糖
- 酢
- 醤油
- 一味唐辛子
- 油
作り方
- ワカサギをサッと水洗いし、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を取り除く(※臭みがひどい場合は、内臓を出す、日本酒に30~60分程度漬けこむ)
- タマネギは縦薄切りにする
- ニンジンは皮をむき、千切りにする
- 大根は皮をむいてすりおろし、zるに入れて軽く汁気を切る
- かいわれ菜は根元を切り落とし、長さ1cmに切る
- 南蛮タレを作るために、だし汁、みりん、砂糖、酢、醤油を小鍋で混ぜ合わせ、ひと煮立ちさせ、冷ましておく
- 油を170~180度に予熱しておく
- ワカサギに薄く小麦粉をまぶし、予熱した油でしっかりと揚げ、熱いうちに南蛮タレに漬ける
- タマネギ、ニンジンも加え、南蛮タレを絡める
- 器にワカサギを盛りつけ、タマネギ、ニンジンを乗せる
- 残った南蛮タレに大根おろしを加えて混ぜ合わせ、ワカサギの上に乗せる
- かいわれ菜を散らして、お好みで一味唐辛子をかける
たっぷりの野菜と一緒に南蛮タレに漬けこむことで、さっぱりとした味わいで、夏場でもご飯がすすむ絶品料理になります。
まとめ
ワカサギは、釣り初心者の方でも比較的簡単に釣ることができ、数釣りも楽しむことができます。
また、寒くて厳しい環境下では釣りをしたくない、子どもがいるからできないと思っている人でも、暖かいドーム船の中でもワカサギ釣りをすることができるので、家族全員が安心して楽しむことができるでしょう。
今回紹介した調理法以外にもさまざまな調理法がワカサギにはあります。
たくさんワカサギを釣って色々な調理法を試し、自分好みの料理を楽しんでみるのもいいですね。
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